ルーフィングとは?屋根を守る防水シートの役割と種類
2025.02.18 (Tue) 更新
屋根を葺くとき、屋根材の下に敷かれる防水シートをご存知でしょうか。
今回は、ルーフィングの種類や特徴、選び方、そして施工時の注意点などを分かりやすくご紹介します。
快適な住まいを守るための基礎知識として、ぜひご一読ください。
ルーフィングとは何か?その役割と重要性
ルーフィングの定義と呼び方
ルーフィングとは、屋根材の下に敷かれる防水シートのことです。
別名「防水シート」「下葺き材」などと呼ばれ、屋根材による一次防水を補う二次防水として機能します。
雨風から家を守るために欠かせない重要な建材です。
雨漏り防止におけるルーフィングの役割
屋根材は、雨水を軒先へ滑らせる役割が主です。
しかし、屋根材にはどうしても隙間が生じ、そこから雨水が浸入する可能性があります。
ルーフィングは、その隙間から浸入する雨水を遮断し、雨漏りを防ぐ役割を担います。
屋根材が傷んでいても、ルーフィングがしっかりしていれば雨漏りを防ぐことができるため、非常に重要です。
ルーフィングの劣化と雨漏りの関係
ルーフィングは、紫外線や温度変化などによって経年劣化します。
劣化が進むと、防水性能が低下し、雨漏りの原因となります。
ひび割れや破れなどが発生すると、雨水がルーフィングを突き破り、屋根裏に浸入する可能性が高まります。
そのため、ルーフィングの定期的な点検と、必要に応じての交換が重要です。
ルーフィングの種類
アスファルトルーフィング
アスファルトを主成分とするルーフィングです。
比較的安価で、一般的に普及しています。
耐用年数は約10年とされています。
価格が安い分、耐久性は低いため、新築時のコスト削減を目的として使用されることが多いようです。
改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)
アスファルトにゴムや樹脂などを混ぜて改良したルーフィングです。
アスファルトルーフィングよりも耐久性が高く、耐用年数は約20~30年とされています。
アスファルトルーフィングに比べ高価ですが、長持ちするため、長期的なコストパフォーマンスでは優れています。
粘着層ルーフィング
裏面に粘着層が付いたルーフィングです。
タッカー(ホチキスのような留め具)を使わずに施工できるため、屋根材へのダメージを最小限に抑えることができます。
特に、屋根カバー工法に適しています。
高分子系ルーフィング
アスファルトを使用しない、合成ゴムや塩化ビニルなどを主成分とするルーフィングです。
軽量で、アスファルト系ルーフィングに比べて耐久性が高いものもあります。
透湿防水ルーフィング
防水性と透湿性を兼ね備えたルーフィングです。
屋根裏の湿気を外に逃がすため、野地板の腐朽を防ぎ、建物の寿命を延ばす効果が期待できます。
しかし、アスファルト系ルーフィングに比べて高価で、施工方法も特殊なため、普及率は低いのが現状です。
ルーフィング選びのポイント
ルーフィングを選ぶ際には、屋根材との相性、耐久性を考慮することが重要です。
屋根材の耐用年数とルーフィングの耐用年数を比較し、バランスの良い選択をすることが大切です。
まとめ
ルーフィングは、屋根材の下に敷かれる防水シートで、雨漏り防止に重要な役割を果たします。
アスファルト系、改質アスファルト系、粘着層系、高分子系、透湿防水系など、様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ルーフィングを選ぶ際には、屋根材との相性、耐久性を考慮し、長期的な視点で最適なものを選びましょう。
適切なルーフィングと施工で、大切な家を雨漏りから守りましょう。
ルーフィングの劣化は雨漏りの原因となるため、定期的な点検も忘れずに行いましょう。